クラウドからスマートな機能を取り出すエッジビデオ分析(EVA)

クラウドではなくエッジで計算する方がよいのには理由があります。それはEVAで可能になります。

人工知能、すなわちAIは周りにあふれています。画像や動画の分析に使用され、その分析から、対象や人物を検出して特定し、実用的な情報を引き出すことができます。この技術は多くのメリットをもたらし、実現可能な事柄の表面をスクラッチしているだけとはいえ、AIは膨大な計算量を必要とするかなり複雑な技術です。

<br />人工知能(AI)はこちらです。 Edgeで実行できるAIが多ければ多いほど、より優れた(そしてより高速な)分析が期待できます。 (画像ソース:builtin.com)

ここに人工知能(AI)があります。エッジでAIが使用できれば、より優れた(そしてより高速な)分析が可能となります。(画像提供: builtin.com)これまで、AIに関連する計算のほとんどは、高度な計算性能を備えたクラウド上で処理されていました。とはいえ、クラウド・コンピューティングにはいくつか制約があります。特に、エッジからクラウドにデータを移動する必要がある場合は、遅延が発生します。そうした遅延は、ビジネス上重要なほとんどのアプリケーションにとって見逃すことはできません。

クラウドコンピューティングの別の「マイナス面」は、情報の送信に使用されるメディアの価格が急騰する場合があるということです。ビデオのデータ量は非常に急速に増大しているので、そうしたデータを送信するためのコストもそれ相応のものになります。

最後に、セキュリティの問題もあります。クラウド自体は安全かもしれませんが、途中のすべてのノードもロックダウンされていることを確認するのは容易ではありません。

EVAで可視性と安全性が向上

最新のコンピューティング技術とAIアルゴリズムの発達により、データ発生源のエッジでリアルタイムにビデオを分析するテクノロジーであるエッジ・ビデオ分析(EVA)が可能となりました。

これが可能になったのは、行列演算に関連したアルゴリズムを含む多数のAIアルゴリズムが並列処理を利用できることになったことに加え、 グラフィクスプロセッシングユニット(GPU)との統合が進んで、現在の非常に強力なマイクロ・プロセッサ・ユニット(MPU)の性能が劇的に向上したことによります。最新のGPUは、それぞれが専用のローカルメモリを備えた数千の小さなプロセッサから構成されています。EVAアプリケーションでは、GPUが超並列方式でビデオ分析AIアルゴリズムを実行します。

近い将来、ほとんどあらゆる場所でEVAが利用できるようになったとしても驚かないでください。以下、EVAの機能がわかる3つの実例を紹介します。すべての例でADLINKエッジ・コンピューティング・プラットフォームが使用されています。最初は、非常に過酷な環境であることは明らかなオフショアの採掘基地で使用されるシステムです。システムは、衝撃、振動、ノイズの多い電源、広範な温度変動、高湿度、塩水などに強くなければなりません。また、インターネット接続の信頼性を確保することは期待できません。

<br />ADLINKを搭載したEVAのおかげで、オフショア石油掘削装置の安全性とセキュリティを大幅に向上させることができます。 (出典:imeche.org)

ADLINK製品を使用したEVAの導入で、オフショアの石油採掘基地の安全性とセキュリティは大幅に向上しました。(提供: imeche.org)この例では、ADLINKのエッジコンピューティングシステムにより性能が強化された高解像度カメラがメインドリル装置を監視します。システムは、クランプが採掘装置に装着しているときの速度と位置を監視し、異常発生時に直ちにオペレーターに警告できます。別の利点は、人を認識できるため、人が禁止エリアに侵入した場合に警告を発生させられることです。

次は高速鉄道の例です。鉄道には渋滞の緩和や生産性の向上といったメリットはありますが、高速で移動しているだけで危険な場合があります。運転手が動物や人などの線路上の障害物や線路の変形に対応する時間があまりありません。

ADLINKのエッジコンピューティングシステムによって強化された高解像度カメラが、1km離れた場所にある線路上の問題を検出できます。列車に搭載されるシステムは、衝撃、振動、ノイズの多い電源といった通常とは異なる要件に対応できなければならないことを忘れないでください。

次は近代的な空港の例です。利用客は確実に増え続けています。実際、世界で最も混雑する空港では、飛行機が 35 SREPは、 45 秒ごとに離着陸を繰り返し、毎日 200,000 SREPは、 300,000 人の乗客が利用しています。非常に多く利用客、飛行機、その他の交通手段が絶えず移動するため、問題の発生する可能性が高まります。

<br />空港での使用の多くの側面は、ADLINKを利用したEVAを使用して強化できます。これには、飛行機や路面電車などの移動する交通機関が含まれます。 (出典:airport-technology.com)

ADLINK製品を採用したEVAを使用すれば、空港の多くの機能を強化できます。これには、飛行機やトラムなどの移動も含まれます。(提供: airport-technology.com)アジアのある空港では、ADLINKのエッジコンピューティングシステムを導入して問題を解決しました。その空港では、エッジコンピューティングシステムが滑走路、誘導路、ターミナルを常に監視して、潜在的な問題を検出および特定します。管制塔の上に設置された10台のカメラからはライブ映像が配信されます。各カメラの解像度は4Kで、画像はリアルタイムで結合され、シームレスな360度のパノラマビューが提供されます。EVAの人工知能システムは、地上を移動する飛行機や作業員などの動きを監視します。通常と異なる状況が検出されると、オペレーターにアラームが送信されます。

また、エッジコンピューティングシステムはスケジューリングシステムに直接接続されているため、着陸、離陸、地上移動を指示されている飛行機とそれらの飛行機のあるべき位置を把握できます。飛行機が想定外の動作をしている場合、アラームが鳴ります。現在は有効になっていませんが、エッジコンピューティングシステムが状況の制御を引き継ぎ、機材を操作するオペレーターに指示を出すことも可能です。

EVAを可能にするADLINK

ADLINK Technologyは、 エッジコンピューティング向けの広範な製品を設計および製造しています。ADLINKのエッジコンピューティングソリューションには、GPUアクセラレーテッドボード、システム、およびサーバレベルの製品が含まれているので、システム開発者は個々のEVAアプリケーションに求められるシステムアーキテクチャを構築および最適化できます。

これまで見てきたように、エッジコンピューティングシステムには通常、過酷な環境での使用に加え、最高の信頼性を発揮することが求められます。ADLINKのエッジコンピューティングソリューションはこうしたタスクに最適なのは、それらのターゲット環境に対応することが十分に認められている堅牢な設計を採用しているからです。

ほとんどの技術者は、冷却ファンが統合されたNVIDIAのオフザシェルフのGPUカードについて知っています。それらのカードはパワフルとはいえ、残念ながらEVAアプリケーションに必ずしも最適であるとは限りません。オフザシェルフのカードの耐用年数がほとんどの場合、1.5年と短いためです。また、システムの冷却ファンが故障の原因となる場合もあります。ファンが故障すると、システムは機能を停止し、システムが機能を停止すると、あらゆる機能が停止します。 すべて 動作を停止します。

ADLINKの技術チームは上記のエッジコンピューティングのGPUサブシステムおよびその他のサブシステムで使用できるよう、従来のグラフィックカードよりも小さいコンパクトフォームファクタのMXMモジュール上にNVIDIAのGPUを実装することに成功しました。ただし、 MXM GPUモジュール のパフォーマンスは犠牲にされていません。実際、MXM GPUモジュールは消費電力(および発熱)を抑えながら、同等の処理能力を提供できます。また、従来のグラフィックサブシステムの場合を上回る耐用年数が保証されています。

今後、エッジビデオ分析を採用したシステムが様々な場所に導入されるようになるのは確実です。それらの場所では、生活をより便利で安全にするよう設計された多様なアプリケーションが実行されているでしょう。そして、ADLINKがこの急成長するテクノロジーをリードし続けることは間違いありません。

著者:ゼイン・ツァイ
著者:ゼイン・ツァイ

ADLINKテクノロジー、組込みプラットフォームおよびモジュール、プラットフォーム製品センターのディレクター